平成13年(2001年)の米国同時多発テロ事件発生から10年が経った今でも世界でテロは軽減せず、大きな社会問題となっています。事件発生以降も、日本はイスラム過激派からテロの標的として名指しされており、世界各地と同様に国際テロ情勢の脅威に晒されていることから、テロに対する十分な警戒と対策が必要です。
また、社会問題となっている、麻薬や拳銃などの輸入禁制品の持ち込みは、後を絶たず増加の傾向にあり、密輸を水際で食い止める重要課題についても、早期解決が求められています。
こうした背景から、国内の空港は、旅客の靴のX線検査や検査官の接触による身体検査(セキュリティチェック)を含め、出入国審査のセキュリティ強化を図っていますが、体を触られるのは抵抗があるという意見もあり、旅客の理解を得るのが困難な一面もあります。
当社製品「テラヘルツ波コンパクト型ボディスキャニングシステム」は、非接触かつプライバシーを考慮した映像に基づく検査方法のため、旅客のストレスを軽減することができます。
また、自動アラーム機能を付加することで操作が簡単になり、検査官の作業負担を軽減することもできます。
検知対象物は、金属に加え、金属探知機では探知できない非金属や、プラスチック、セラミック、液体、粉、錠剤等、多種多様のものを検知できます。
ところで、ボディスキャナといえば、一般的に「全身が透視される」「丸裸にされる」などのプライバシーを侵害されるというイメージや「被ばくする」というイメージを持っている方も多いのではないかと思われます。
透視については、当システムで使用する電磁波は、X線よりはるかにエネルギー量の少ないテラヘルツ波であり、体の中がモニタに映し出される心配はありません。
映像は、下着やボディラインを特定できない画像処理を行っています。
被ばくについては、検査装置から人に照射するアクティブ方式ではなく、人やモノが発する電磁波を検査装置が受動するパッシブ方式を採用していますので、被ばくする危険は一切ありません。
検査装置のサイズは、コンパクトで軽量なため、あらゆる場所に設置できるのも魅力の一つです。
空港以外でも、港、官庁、発電所、大使館、イベント会場等の施設出入り口に設置し、大勢の人々を無差別テロから守ります。
また、空港や港での密輸対策、倉庫や工場における盗難対策、オフィスやデータセンターでの情報漏えい対策にも活用できます。
■ご使用例(天井に装置を吊り下げて使用する場合)